【くじらコラム#30】湾岸エリアのタワマン満足度調査の結果とは!? ~パークタワー晴海~(2025年4月)
2025年4月12日
管理組合主導のアンケートって珍しいの?
多くの世帯が住まい、多様な価値観が共存するタワーマンションにおいて、その“管理や施策の評価をどう行うか?”というテーマは大きな課題です。
マンションの維持・管理にかかる重要な決定事項については、総会や理事会にて多数決で決議されていきますが、そもそもの判断基準となるマンションの居住者の満足度や生活実態を客観的に把握する方法に乏しいという実情もあります。(勿論、当マンションでは、様々な角度から問題点や施策の有効性や解決策を日々議論しながら、マンション管理や組合運営を進めています。)
アンケート調査を、管理会社が実施しているケースもありますが、それは管理会社にとって管理組合および居住者が「顧客」だからであり、委託されている管理業務についてのアンケートサービスという側面が強いものです。他方で、「管理組合」と「組合員・居住者」は「顧客」・「事業者」の関係にはなく、居住者を代表するものとして踏み込んだ評価や意見を聞くといった”自分たちで自分たちを評価する”アンケートは通常多く見られないようです。
幸いなことに、パークタワー晴海管理組合の理事会には、様々なバックグラウンドと専門性をお持ちの理事が多数おり(弁護士や税理士といった士業の方も多数!)、その中でもマーケティングに長けているメンバーがいたことから、居住者の満足度調査を自分たちで行うことを検討するに至りました。
そこで、竣工から5年が経ち、これまでの管理組合の取り組みを一度振り返り、次の5年間に向けた意見やヒントをもらうことを目的として、理事会主導で、昨年(2024年)の11月~12月に、当マンションの居住者向けにアンケート調査を実施いたしました。
- 「2024年パークタワー晴海 住民向けアンケート調査」
- 調査期間:2024年11月10日~12月18日
- 回答方法:アンケート用紙配布による記入形式およびWEBアンケートフォームでの回答提出形式(日文・中文回答用紙を準備)
- 回収サンプル:342サンプル
気になるマンションの住民評価は?
結果は、満足度は88%*、とくに子持ち世帯では92%と高い結果となりました。
また、住民同士の交流については42%が「交流を活発にしている/たまにしている」と回答しました。

パークタワー晴海に実際に住んでみて感じる魅力**としては、庭園やじゃぶじゃぶ池、暖憩テラス、アクティブパークなどの充実した屋外共用施設が最も高く、続いて、晴海運河に面する湾岸エリアならではの水辺の景色や景観等が挙げられました。
また、防災面での設備評価(日本初の免震×連結制振によるハイブリッド構造である躯体や、非常用自家発電機や各階防災倉庫での備蓄品準備などの防災対策)についても高い評価を得た結果となりました。



他にも、オーナーズリビングや天空キャビンなどの屋内共用施設、テーマパークをイメージさせる外構部分、コンシェルジュ・常駐管理・警備などの管理サービス体制へも、魅力を感じられているようです。
居住者同士の交流は大切?
住民同士の交流が高まる/増えることによる、居住満足度への直接の影響ははみられませんでしたが、交流の頻度が高まることで、理事会が取り組む様々な活動の認知度が高まり、結果的に「大変満足している」と答える人が高まる傾向でした。

当マンションでは1,000を超える世帯の住民が住まわれており、様々な暮らしとともに多様な価値観が共存していますが、管理組合では、防災対策時の住民同士の協力体制確保や、住民の居住マナーの共通認識づくりなどの観点から、定期的なコミュニティイベントや情報発信をとおして、交流頻度が少しでも高まる・維持される施策に取り組んでいます。

管理組合の活動に対する評価は?
理事会が主導して進めている様々な取り組みについて約7割が活動を認知している状態でしたが、個別の施策の認知状況をみると、昨年(2024年)に取り組んだ施策については、3割程度しかまだ浸透しておらず、ばらつきがみられた状況です。

〈よく知られていた取り組み〉
・和歌山マルシェなどエントランスホールで販売事業者を招致している
・七夕やハロウィーンでの飾りつけや、イルミネーションの企画実施を行っている
・企業協賛などを募りながら2か月に1回程度居住者向けイベントを企画している
〈ある程度知られていた取り組み〉
・マンションの資産価値向上のために独自にホームページで情報発信している
・理事会・総会資料や各種ご案内をデジタル化するツールを導入推進している
・自転車マナーを向上するために、走行可能エリアやルールのアップデートを図っている
・防災力を高めるために、防災訓練の企画・実施や防災グッズの製作を行っている
・エレベーター内防災キャビネット設置や備蓄管理、防災炊き出し訓練を行っている
〈まだまだ知られていない取り組み〉
・居住者のニーズを想定したフードトラックを個別に誘致している
・日本語・中国語・英語のマナー10か条の配布など啓もう活動を行っている
・マンション内の治安維持について月島警察署と緊密に連携している
・共用設備や植栽の見直しや修繕を行っている

パークタワー晴海をより魅力的なマンションにしていくために
今回、約9割の居住者の方(区分所有者も賃貸居住者も)が、当マンションに対して満足していると、嬉しい声がありましたが、残り1割の方が満足していない、という声も大切に受け止めています。
近隣へのアクセスを改善するような施策アクションに関する要望、
施設の利用・活用法やマナー維持・向上に対する要望、
共用施設をより活用したイベントや異文化・国際交流イベント、隣接マンションとの交流促進企画など、住民同士の交流を深める要望、など様々なアイデアやご意見が寄せられました。
居住者同士が気持ちよく過ごせる住環境の実現と、湾岸エリアで個性豊かなマンションとして佇む当マンションの資産価値を維持・向上していくために、ひとつひとつ丁寧に検討と推進をしてまいりたいと思います。

* 「大変満足している」「満足している」の合計
** 複数選択肢のうち最大5個まで選択回答